【破産手続廃止決定】破産財団をもって破産手続きの費用を支弁するのに不足するとは?

債権者にとってもっとも気になる「債権者に配当される順番について」解説しています。

さいごのさいごまで、会社の自己破産を考えてもいなかったため、管理不足による緊急事態で日本年金機構から滞納社会保険料に、大口売掛債権を差し押さえられ、破産をするしか選択できなかった破産経験者ココです。

そんなわたしですので、破産についての予備知識がまったくなかったので、破産申立代理人(弁護士)に、丁寧に法律的な問題を教えていただきました。

今回ご紹介する【破産手続廃止決定】ですが、第1回目の債権者集会にて、裁判所に認めら裁判官から「破産手続廃止決定をもって、本件の破産手続は終了とする!」

・・・・・。「???」「破産手続き終わった?」「これでもう終わり?」

破産代理人弁護士は、2~3回の債権者集会は覚悟しておく方がいいかもしれないと言ってたけど、「終わった?」と、すぐには状況を理解できませんでした。

実際、第1回目の債権者集会で、今から説明する破産手続き廃止決定をもって、破産手続きの終了ができれば、破産手続き開始から3ヶ月ほどで終了となります。

では、経験した反省点も踏まえながら説明しますね。

【破産手続廃止とは?】

破産手続きとは、そもそも、債務者(破産者)の所有する不動産や貯蓄などの財産を換価処分し、債権者に公平に配当して終了します。

その他の破産手続き終了する原因のなかに、この【破産手続廃止】があります。

【破産手続廃止】はどのような場合になされるのか?

破産財団が破産手続き費用をまかなうのに不足し、債権者にたいする配当の可能性がないため、このまま手続きを続けても意味がないということで、破産手続きを終了させる場合を【破産手続廃止】といいます。

【破産手続廃止】は2種類に分かれます

ひとつは、破産手続き開始決定と同時になされる、【破産手続同時廃止】と、破産手続き開始決定後になされる【破産手続異時廃止】の2種類に分かれます。

【破産手続廃止】が決定したらどうなるの?

【破産手続廃止決定】がなされると、破産管財人の任務も終了することになります。そこで債権者集会で計算報告集会を行い破産手続きは終了となります。

債権者集会での【破産手続廃止決定】の流れを説明しています。

 

【破産手続〝同時〟廃止決定】とは?

裁判所は、 破産財団(債権者に配当するための破産者のすべての財産)をもって破産手続きの費用(債権者への配当金)をまかなうのに足りないと認めるときは、破産手続き開始決定と同時に破産手続廃止決定をします。

※破産手続きの費用をまかなう予納金が納められ場合は除きます。

破産の原因がある場合、破産手続開始決定の効果を得るために、破産手続きは必要になります。

ところが、明らかに破産者の財産がない場合、破産手続きを進めるのは無意味だからです。

※ただし、破産者にとっては裁判所に納付する引継予納金の負担がなく、破産手続きが終了となればラッキーなことになりますが、債権者にとっては不利益になりますし、心情的な部分で納得がいかないと決定になりますよね。

なので、会社破産手続きにおいては、費用の軽減を願っていても、破産管財事件として扱われるのが基本です。

【破産手続〝異時〟廃止決定 】とは?

裁判所は破産手続き開始決定後、

破産財団(債権者に配当するための破産者のすべての財産)をもって破産手続きの費用(債権者への配当金)をまかなうのに足りないと認めるときは、破産管財人の申立または職権により破産手続き廃止決定をします。

裁判所は債権者集会にて、

破産債権者の意見を聴きます。また債権者集会への出席ができない場合、裁判所が相当と認めると書面にて債権者の意見として聴くことができます。

債権者の配当に足りる予納金が納められた場合破産手続きは廃止されません

裁判所は破産手続(異時)廃止を決定したときは、ただちにその主文、理由の要旨を公告(一般に告知する官報に公告、競売に公告など)し、その裁判書(裁判の決定を明記した書面)を破産者と破産管財人に送達します。

平成30年(フ)第〇〇〇号 (※→(フ)破産手続きの記号)

     決   定

破産者 住 所

破産者 名 前

     主   文

本件破産手続廃止を決定する。

     理   由

破産財団をもって破産手続きの費用を支弁するのに不足すると認める。

    平成30年〇〇月〇〇日

    〇〇地方裁判所第〇民事部

     裁判官 名 前

   これは正本である。

   平成30年〇〇月〇〇日

     裁判書書記官 名 前

実際にわたしが経験した債権者集会後、破産手続の廃止が決定したとき、ただちに書面としていただいた裁判書です。

【破産手続廃止決定と免責許可決定とはおなじ意味?】

法人・個人の場合、破産手続廃止決定=免責許可決定ではありません。

破産手続き廃止決定は、破産財団(簡単にいえば破産者の財産)が少なくて、債権者に配当することができないので、配当なしで破産手続きを終えるだけです。

債権者はまったく配当金がもらえなかったので〝泣き寝入り状態〟になります。

個人破産手続きの場合、破産廃止決定後、免責許可決定が裁判所からみとめられ、なおかつ、期限内に異議申し立てがないことを確定してから、正式に免責許可決定となり、すべての債務から解放されたことになります。

法人の破産手続きの場合、破産手続廃止が決定すれば、請求する会社が消滅します。

官報に掲載されてから、2週間以内に異議申立がないことが確認できたら、正式に、破産手続き終了となります。

同時に請求する会社が破産廃止手続きにより消滅したので、免責許可決定は出ませんが破産手続廃止をもって、事実上、消滅した会社の債務(借金)も消滅ということになります。

※わたしの場合、債権者集会にてただちに交付された裁判書には、法人・個人の破産手続き廃止決定書と、個人の免責許可決定書の3枚でした。

よって、法人の免責許可決定書なるものは存在していません。

 

個人と法人(会社)の免責制度について説明しています。引き続き参考にしていただければ幸いです。

 

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