倒産前の社長(経営者)が「その後」のために知っておくべきお金の使い方

避けられない倒産・破産経験者だから伝えれること

社会保険料の滞納をきっかけに避けられない倒産をむかえ、私財を投下してまで踏ん張って維持してきた会社。

資金繰りに困窮し、毎日が不安とのたたかい、やる気モチベーションを奮い起こしながらも、ストレスが限界を超え、管理不足という失態から、志なかばでありながら、会社の多額の債権を破産手続きで清算することになった破産経験者だからお伝えできることがあります。

まず、会社が倒産したら、会社の債権を整理する方針を決めなければいけません。

それが法的整理(破産など)なのか、私的整理(任意整理など)なのかで、社長(経営者)のその後も変わってきます。

法的倒産(整理)と私的倒産(整理)は、こちらを↓↓↓ご覧くださいね。

避けられない倒産状態まで頑張れば破産しか選択がない?!

ただし、避けられない倒産状況に陥った場合、「私的整理の手続きをを踏む時間」「経済的な事情」、この2つの問題でなかなか、むずかしいと考えられるので、法的整理の破産手続きを選択することになると思われます。

突然の倒産。迅速に処理してくれる債務整理に強い弁護士に依頼し、破産手続きで会社を消滅させ債権からは解放されましたが、新しい苦しみのはじまりでもありました。

最後の最後まで、私財を換金して会社に投下していたので、破産手続きの準備をはじめた当初より、1円の金も稼げない自分の無能さに苦しむことになります。

たった1円のお金も稼げない惨めさは、破産前までのお金の使い方を考えなおす機会となりました。

今回のテーマ、【倒産前の社長(経営者)が「その後」のために知っておくべきお金の使い方】は、会社の倒産後、会社・個人ともに自己破産した経験者として、「その後」後悔していることをお伝えしたいと思います。

会社が倒産・破産した背景

突然、倒産状況になり、銀行にはお金がない状況(差し押さえ)となり、月末の取引先への支払、従業員の給料、家賃の支払、金融機関への返済など、目の前が真っ暗になりました。

この状況になる1ヶ月半前に、最愛の母を亡くしたばかりでしたので、わたし自身のストレスは限界を超えていたと思います。

手元にあるはずの少額の売上金は、当時の経理担当者がビジネスローンや複数あった生命保険料の支払処理をした後でした。

気がつくのが遅すぎました。若干、支払金が不足するという連絡・相談があり、慌てて支払を止めたのですが、そのときはすでに、数万円程度しか残っていませんでした。

慌てても、もうどうしようもない状況でしたので、覚悟を決めた瞬間でもありました。

※家族の存在がなければ、まちがいなく母の元に旅立っていたと思います。

会社も個人も破産する!差押から2日目のことでした。

そして、この覚悟を決めた日から、10日ほどで破産手続きの準備をはじめたことを知らせる受任通知を送りました。

その後1ヵ月半ほどで、破産手続開始決定がなされ、

その後1ヶ月半ほどで、債権者説明会・債権者集会で、破産手続きを終えました。

わたしが倒産・破産手続きに要した期間は、4ヶ月ほどとなります。

この間、生きていくための生活費が必要になります。

会社の倒産手続きには費用がかかります

破産するのに費用がいることは知っていましたが、実際、その費用の捻出ができない状況のうえに、破産手続き費用以外にも費用がかかることを理解していませんでした。

滞納していた家賃は、敷金・保証金・契約解除のため2か月分の家賃などと相殺し債権として計上することになりました。

また、原状回復費用について、スケルトンにする費用の捻出は厳しかったので、代理人弁護士が家主(貸主)と何度か交渉を繰り返した結果、会社の残置物などの廃棄処分、看板の撤去を速やかに行うことで、明渡し承諾書に署名捺印していただくことになりました。

それらの撤去費用と明渡し承諾書に署名捺印のための印鑑代という名目の費用が必要でした。

未払い給料も複数名いたので、未払い給料の費用も必要でした。

円満別居生活をしている仮住まい住居は、会社の寮として契約したので、名義変更の手続きが必要で、その名義変更手続き費用が発生しました。

会社の寮として借りていた仮住まいの賃貸マンションに設置している固定電話の名義変更も変更手数料が必要となりました。

母の相続放棄の登記費用会社の役員であった母の、会社登記上の変更手続き費用も発生しました。

次から次へと費用が発生しても、1円のお金も稼げない状況です。

主人の支援がなければ?「その後」は考えられません

手元に数万円残っていたお金も、各種手続きに出向く際の交通費、また、娘との生活費など、あっという間に無くなってしまいました。

が別法人(会社)を運営しており、経済的な援助を受けることができる環境でしたので、わたしは〝逃げる〟ことを避けることができ、法的清算手続きである、会社の倒産手続き(わたしの場合は破産手続き)を終えることができました。

主人が当時、次から次へと数十万円単位のお金を立替てくれましたが、そのときに何度か口にしたことばです。

『これから、一体、いくらのお金が必要になるのだろう?老後の資金にと思って楽しみに貯めていたお金。娘のために貯めていたお金が、一瞬で無くなり不安だった・・・。もっとお金に余裕があるときに、倒産手続きを踏んでくれていれば・・・。』

主人からの支援金によって、現在、生計を維持することができていますので、主人がいなければ「その後」は考えることができません。

わたしの「その後」は恵まれた環境に感謝しているし、憧れの専業主婦業に専念できていることもしあわせです

その反面、1円のお金も稼げない自分を惨めに感じることも、事実です。

破産手続きが終了するまでの期間は、処理しなければいけない問題が多く、なかなか定職に就くことはできませんでした。

破産手続きが終わり、仕事を考えていると、生まれた時から仕事を優先してきた末娘が、もう仕事をしないで欲しい。

ずっと家にいて欲しいという、今まで我慢してきた感情を表現してくれたので、夫婦ではなしあい、「その後」は娘を優先した生活を作っています。

そうなれば、1歩、外にでたらお金がかかるので、必要最低限の外出に控えています。

これらの経験から、破産前のお金の使い方で「その後」の生活で後悔していることをご紹介します。

お金の使い方

上記で説明したように、倒産手続き(破産)には、弁護士費用・引継ぎ予納金だけでなく、その他の大きな費用が必要になります。

なんのスケジュールも立てず、突然、避けられない倒産を迎え1円の稼げない状況で、破産手続きを終わらすために必要な費用が、次から次へと発生しても、支払能力がないわたしは何度も思いました。

あのときに支払った費用、支払わずにおいておけば「その後」は困らなかった!!

あのときに換金した金や高級時計で得たお金、金融機関への支払ではなく、未払い給料を支払っておけばよかった!

まだ、手元に自由になるお金が残っている段階で、弁護士に相談に行けばよかった!

あのときの・・・・と、倒産手続き(破産)をすすめていく中で、いろいろなことを知ることができ、破産手続きということを知れば知るほど、お金の使い方をもっと、自分に使いべきだったと「その後」の生活を経験して後が尽きません

倒産したその日から生活費が必要です

破産手続の前後は、債権者の債務の確認作業、会社・個人の財産調査・換価などの作業で忙しく、1円のお金を稼ぐことができない惨めな環境で、その後の生活に不安を感じるストレス・フルな日々でした。

会社の倒産から、会社・個人の自己破産手続きで、所有していた財産でお金に換えることができたのは、積立型生命保険の解約金と、銀行の出資金、一部の在庫品、労働保険料の清算金だけでした。

それまでに、換金できそうな会社・個人の財産はすべて、会社に投下していたため、個人の破産手続きで認められている現金99万円ですら、残していませんでした。

代理人弁護士に預けた会社の通帳残高はほぼゼロ円。個人の通帳残高もほぼゼロ円。

そんな無茶な状況での破産手続きは、主人の協力がなければ〝逃げる〟しか道はなかったと思います。

今から思えば、あのときのお金を手元に現金でおいておけば、生活に困らず、主人に迷惑をかけずに倒産手続き(破産)ができたと悔やまれています

せめて、個人の自己破産で認められている99万円の現金だけでも、延命のために倒産寸前の会社に投下せず、残しておくべきだと強くお伝えします

ご自身のために使う費用として、使い方を間違えなければ、とがめられることはありません。

債権者からの督促は、倒産手続きでは優先順位があります。破産手続きが始まれば、債権者への取り立てがあっても支払ってはいけないことになります。また、支払が滞っていても、破産手続きには影響はありません。

【会社が倒産・破産】債権者に配当される順番について↓↓↓で、優先順位を説明しています。

倒産手続き(破産)を覚悟しているのであれば、売掛回集金、棚卸しセール、保険解約返戻金、敷金、礼金の返戻金などで、破産手続き費用にすることが可能になります。

限られた倒産前のお金の使い方、現金99万円は賢くキープした上で、自分を中心にお使いくださいね。

まとめ

突然、倒産状況となり、売上が入金される口座を、年金事務所に差し押さえられ、滞納していた社会保険料を完済するまでは、差し押さえが解除されることはない状況で、慌てて弁護士に相談、破産手続きを依頼した、最悪の背景でした。

現在、資金繰りに悩まれ、ストレスを抱え込んでいる孤独な社長(経営者)さま。さいごに大切なのは自分自身です。

当たり前のことなので罪悪感を感じすぎないで、倒産前の限られたお金の使い方は、自分自身が生きていくために、ご家族の生活を守るために、使ってくださいね。

金融機関にしか債権がない社長は、はやい段階で銀行に私的(任意)整理の交渉をするため、弁護士にご相談されることをオススメします。

時間を戻すことができるのであれば、倒産する8年前に私的(任意)整理をし、その結果、経営改善が困難であれば破産(法的)整理で、清算して、再出発する道を切り拓きたかっです。

再出発するにも、費用が必要になります。まだ、そんな余力がないのと、思春期の多感な子どもの成長に寄り添うことが今の与えられた使命と思うことで、事業欲は封印できています。

でも、これで終わりたくないとい感情はありますが、無計画な倒産をしたので、再起するには無理をせず、焦らず、タイミングを見計らいます。

ここまであからさまにお伝えしましたが、どうしても手元にある資金を投下して、会社を維持するのであれば、3ヶ月後を目安に経営改善が確信できるプランがあれば、一縷の望みに賭けるのも社長として当然だと思います。

「倒産前の社長(経営者)が「その後」のために知っておくべきお金の使い方を視野にいれて、冷静に判断をなさってくださいね。

この記事は個人の体験談に基づくものであり、倒産・破産はそれぞれ業種形態や規模、環境の違いでその処理方法も変わります。あくまでも個人の見解につき、法律的な問題は債務整理に強い弁護士にご相談ください。

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